言も積もれば葉

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T1 2nd Gen. バランス駆動のためのケーブル自作

 T1 2nd Generationのバランスケーブルを自作しました。

 

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自作ケーブルを接続した T1 2nd Gen.とADI-2 PRO 

左右判別のためにケーブル色を変えました。

 

 いや、市販のバランスケーブルはあるんですけどね、使えなかったんですよ。大体ADI-2 PROのせいなんですけども。以下つらつらと事情を書きます。

 

 弊環境ですが、先述の通りアンプはADI-2 PROを使っています。パワードスピーカーへの出力もできるし、ヘッドホンも出力できるし、音良いし(たくさん聞き比べてきたわkではないですが)、バランス出力できるし。いい子です。

 そして、T1 2nd Gen.はバランス駆動出来ます。メーカーからバランス駆動用ケーブルも販売しており、(価格が良い値段することに眼を瞑れば、)バランス化のハードルが低いヘッドホンです。

 

 ではなぜ市販ケーブルを使わないのかというと、ADI-2 PROの出力形式にあります。これのバランス出力には6.3mmプラグを使用します。市販ケーブルは4pinXLRもしくは4pin2.5mmプラグ形式のため、変換ケーブルが必要です。

 解決法として2つ。1.市販ケーブルと変換ケーブルを入手(購入/作製)する。2.一本(便宜上の表現)で済むケーブルを(購入/作製)する。

1.は変換ケーブルが売られているか調べましたがありませんでした。2.も販売品は見つからず。どちらにしても自作するのが手っ取り早いということで、ADI-2 PRO用バランス出力ケーブルを作製することにしました。変換かませるのも気持ち悪いので。

 

果たして、中学校以来にハンダこてを握ることになりました。

 

というわけで、以下ケーブル構成(相談に乗ってくれた友人、ありがとう!)と手順(思い出しながら書いたのでおぼろげ)と作った感想。なんも考えてないで作業したことがわかる。

 

・構成
3.5mmステレオプラグ(ヘッドホン側):Bispa BSP-STMP-015GS4 (入手:e-イヤホン)
6.3mmステレオプラグ(アンプ側):NEUTRIK NP3X-B (入手:オヤイデ電気)
ケーブル       :オヤイデ電気 HPC-24W V2 ヘッドフォン用2芯シールドケーブル(入手:オヤイデ電気)
ケーブルシース  :TECHFLEX フレクスオPET - PTN0.25(6.35mm(1/4インチ)) (入手:オヤイデ電気)

 

・手順
1. ケーブルをシースに入れる。両端はある程度フリーにしておかないとヘッドホン・アンプに接続するときに自由度がなくて詰む。
2. ケーブルにプラグのハウジングを通す。ここで入れずにハンダ付けするとハウジングをかぶせられなくなって詰む。
3. ストリッパーでケーブルを剥き、担当の極に合うように長さを調整する。被膜を全部剥くと短絡の可能性が上がる気がする。怖い。ケーブルの中にあった綿糸は邪魔だから切った。
4.. プラグとケーブルの予備はんだ付けをする。ケーブルの予備ハンダはやりすぎるとあとの自由度が下がってしんどい。時間をかけ過ぎるとプラグ内の絶縁樹脂が溶けて死ぬ。20秒くらいは持つ(適当)。
4. 極とケーブルのはんだ付けをする。今回使った3.5mmプラグはGNDが一番外にあるのでスマートにやらないとハウジングが閉まらん。閉まらんかった。祈りながらテスターで導通チェック。
5. ハウジングを祈りながら閉める。
6. ケーブルの両端のプラグ付け終了後、祈りながら導通チェック。
7. 導通チェック通ったら実機で確認。

8. 使っていたらチクチク刺さったので、シースの端面にマステを巻いた。(雑

 

・道具
ハンダこて:20W
ハンダ:オヤイデ電気 SS-47
ケーブルストリッパー
ラジオペンチ
平やっとこ
はさみ→ケーブルの綿糸を切るのに使った
テスター:短絡・導通チェック・プラグの極の確認

 

 そんなこんなで無事できましたが、詰むところと祈るところ多すぎんか?初心者だからか?相談相手の友人が話してくれなかったら多分ハウジングでやらかしてた。

 作業一連でははんだ付けしては祈りながらテストして喜び、ハウジングを閉めてはテストして喜び、ケーブル完成して(ry。家でモノづくりをすることがほとんどないので面白かったです。工作楽しいですね。目は疲れた。

 

 性能面に関しては、完成した喜びと達成感と疲労感でちゃんとした聞き比べはできていないのですが、頭内定位がなくなり、スピーカーが左右すぐそこで鳴っているような聞こえ方に変わりました。バランス化の利点そのままですが、好みの聞こえ方なのでケーブル作製を試みて正解だったと判断しています。加えて、解像度が上がった感じや、細かい音が更にわかるようになったような気がします(今後要検証)。

 ステレオ出力→バランス出力への変化はおおむね確認できているので成功ということで一つ。